◆捻挫の後遺症とは?

ここでの「捻挫の後遺症」とは、足首の捻挫(足関節捻挫)に伴う後遺症のことのみについてお話しします。
足関節捻挫とは、多くの人が子供の時などに、一度や二度は経験している「足首を内側に捻ってグキッ」とやってしまうアレです。
この捻挫の後、通常なら痛みが無くなるはずの期間を過ぎてもなお、なんらかの痛みが残ってしまう状態に陥ることがあります。何年も患い続けている人も珍しくありません。


捻挫とは靭帯の損傷


捻挫とは靱帯の損傷のことで、多くの人は足首でやってしまいます。 圧倒的に足首を内側に捻ってしまう内反捻挫が多いのですが、稀に外反捻挫を起こす人もいます。外反の場合は損傷する靭帯が内反とは異なります。ここでは主に内反捻挫に関する話になります。
靭帯とは各関節の可動域を制限するために存在します。骨と骨が関わるところは靱帯だらけです。
人間の足首は内側(内反)にはよく曲がるのですが、外側にはあまり曲がりません。内側外側両方のくるぶしの高さを比べると、内側の方が外側より高い位地にあります。つまり足首は骨の構造的に内反し易いつくりになっており、内反方向への動きを制限するのは前距腓靱帯という細い靱帯一本です。この貧弱な靱帯一本で全体重の負荷をとても支えることはできません。捻挫の多くはこの靱帯が延びてしまったり、部分的に断裂した状態で、痛みとともに、皮下出血・腫れ・熱感などが激しく出ることも多く、機能障害を起こします。


損傷した靭帯の治癒


通常はよほど重傷でも正しく安静・固定されていれば、1ヶ月もすれば損傷した靱帯は修復されると言われています。重要なのは正しい形で安静・固定出来ていたかです。これがうまくいっていないと、 靭帯が負ってしまった傷がなかなか治癒せず、伸びたまま治癒反応が終了してしまうと言われています。
前距腓靱帯が伸びしてしまうということは、足首が設定されといるより大きく内反するということです。ひどい場合は、同じ内反の怪我で今度は踵が内くるぶしにぶつかって骨折することもあります。
せっかく安静にしているだけで身体が勝手に損傷した靭帯を治してくれるのですから、できるだけそうしているに限ります。


前距腓靱帯とは別の部位が痛い


しかし、中には正しく安静・固定していても痛みが取れないという人がいます。多くの場合、損傷直後から感じていた前距腓靱帯以外の部位の痛みです。痛みが残る場所は様々で、過重をかけると痛い、走ると痛い、爪先立ちすると痛いなどの機能障害を残します。
このような人の多くは、最初の損傷時に前距腓靱帯とともに足部にある他の靱帯や腱、軟骨を損傷しています。捻挫を繰り返して前距腓靱帯が伸びてしまっている人では、そもそも前距腓靱帯には損傷がない場合もあるようです。そしてこの痛みが何年も続く場合もあるのです。



捻挫の後遺症に対する当院の治療


このような足部の慢性的な痛みがある状態とは、足首や足部に関わる多くの各関節が正しい動きをできない状態で安定化してしまっているということです。
足部には足の指の骨以外に踵を初めとした多くの足根骨があり、これら全てが互い柔軟に関係しあいながら、歩く、走る、爪先立ち、ジャンプといった動きを行います。この土台の上に足首が位置してます。痛みがある人の足部には多くの場合、動きの悪い足根骨などの関節があります。まずはその動きの悪い関節を施術によって開放します。
一方で、長年片方の脚に何らかの問題を抱えていると、無意識にもその足をかばう癖がついてしまいます。すると、身体のバランスは崩れ、問題がなかった方の脚が痛くなったり、腰や股関節、首痛や頭痛の原因になることすらあります。
逆に、そもそも片方の足ばかり捻挫する人は、身体全体の悪いバランスで生活していたため捻挫をしやすかった可能性があります。
よって、大まかな施術の流れとしては

1.足部の構造的問題を取り除く
2.身体全体バランスを調整をします


その上で正しいバランスで身体(足関節)を使って生活していただき、悪い状態で安定化してしまった身体を元の正しい状態に戻していきます



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