◆院長プロフィール




略歴:

日本柔道整復専門学校(現 東京有明医療大学)卒業

柔道整復師国家資格取得

ユニバーサル カイロプラクティック カレッジ(UCC)卒業

パシフィック アジア カイロプラクティック協会(PAAC)認定カイロプラクター



プロフィール本文(長文ですのでお時間のある方だけお読みください)


カイロプラクティックとの出会い:

私が初めてギックリ腰を患ったのは高校時代でした。テニス部だった私は大会を前日に控え、いつもより激しい練習を遅くまでしていました。
そして大会当日の朝、顔を洗おうと屈んだ途端、腰に何かが走りました。西洋では魔女の一撃とも言うそうですが、正にその通り。経験したことのない激しい腰の痛みにそのまま洗面所に倒れこんでしまいました。当時の私には何が起きたのか全く理解できませんでした。どんな姿勢になろうが痛みが取れず、一人で着替えるのもままなりませんでした。
すぐに整形外科を受診しましたが、レントゲンをやたら撮られてシップと痛み止めを処方されて帰らされました。全く痛みは取れず、要するに安静にするしかないということでした。当然大会は欠場となり、チームメイトに恨まれた記憶があります。
ところが一週間経っても二週間経っても痛みがあまり引きません。それでも私は「病院に行って治らないのだからしょうがない…」「自分はこの痛みを抱えたままお爺さんになってゆくんだ…」と思っていました。そんな時、親戚からカイロプラクティックという治療を紹介されました。「騙されたと思って行ってみろ」と言われ、イヤイヤ行きました。ただでさえ痛い腰に何されるかわからない治療院に行くなんて恐怖でしかありませんでした。そもそも病院で治せないものが他で治せるわけがないとも思っていました。
治療用ベットに寝かされ、何かをされました。立ち上がったら…
あれ?痛くない。腰が伸ばせる!!
ビックリしました。
病院の治療が至上だと、全てだと思っていた私の価値観が崩壊した瞬間でした。


カイロプラクティックを学ぶには?:

月日は流れ、私はカイロプラクティックと無関係の会社員をやっていました。そんな時再びあの痛みが私の腰に襲い掛かってきたのです。今度は迷わず以前お世話になったカイロプラクティック治療院を受診しました。おかげでこの時の苦しみは非常に短い時間で済みました。
やっぱりカイロプラクティックってのはすごいと思ったのと同時に、世間のカイロプラクティックに対する認識は未だに私の高校時代のものと同じであることに疑問を持ちました。
こんなに有効な治療法があるのにどうしてみんな腰痛を治してくれない整形外科に行くのだろう?
それから私はカイロプラクティックとは何か?そしてそれを取り巻く日本の状況を調べました。
調べているうちに私は完全にカイロプラクティックに魅了されてしまい、「カイロプラクティックを学ぶにはどうしたらよいか?」に目的が変わっていきました。
そしてあるカイロプラクティックの先生に直接尋ねてみたところユニバーサルカイロプラクティックカレッジ(UCC)の名前が挙がりました。しかし基礎医学を学ぶため、何等かの医療国家資格も取得することが必須だともおっしゃられました。先生曰く、
「人様の身体を診るものとしての最低限の義務であり礼儀」
だそうです。私もその通りだと思い、柔道整復の専門学校とUCCの学費を貯金し始めました。


柔道整復専門学校と整形外科勤務:

私はまず整形外科で働きながら柔道整復師の専門学校に3年間通いました。私の頭ではカイロプラクティックと同時進行は無理だと感じたからです。柔道整復師とは骨折、脱臼、打撲、捻挫の専門家であり、いわゆる接骨院、整骨院を開業できる国家資格です。
整形外科で実際に現場をみることで、さまざまな経験を得ることができました。そもそも整形外科とは当然のことながら腰痛だけのための医療機関ではなく、全ての外傷およびそれに類する症状の患者さんがはじめに受診する場所です。整形外科ではそれらの症状が物理的外傷によるものなのか、それ以外の感染症や癌など整形外科の範ちゅうではない疾患なのかを判別しなければなりません。腰痛ひとつをとっても骨腫瘍など命にかかわる危険な疾患もあり、これらは多くの場合レントゲンで確認することができます。腰痛で初めて受診すると必ずレントゲンを撮るのはこのためです。非常に大切なことです。
しかしながら、大多数の患者さんはレントゲンでは何も異常が見つからない疾患です。私が整形外科で働いていた5年間では骨腫瘍だった患者さんが一人だけいましたが、あとは全員レントゲンによって命にかかわるような異常は認められない患者さんでした。そのように異常の認められない患者さんには様々な傷病名が付くもののほぼ全員、私が高校時代に受けたものと同様シップと痛み止め治療が行われます。時間とともに良くなってゆく人もいますが、治りきらない患者さんが非常に多いのも事実でした。椎間板ヘルニアの診断を受けた患者さんの中には手術を選択する人もいましたが、それも少数派です。痛みが治らない多くの患者さんはひたすら通院し続けるか、病院を変えていきました。
保険診療が基本である病院や接骨院などでのこの現状は、ある意味仕方がないことだと思います。要するにお上(厚生労働省)が認めた、いわゆる保険が効く治療とは厳格に決まっているのです。尚且つ、こと慢性の腰痛等にはあまり有効な内容の治療がありません。もしそれ以外の治療や施術を行って、いくらどんなに患者さんが良くなったとしても、びた一文保険から払われることはありません。その上、保険診療と実費診療を混合して行うことができないという不可解な法律まで存在します(歯科医は許されている)。つまり、一つの整形外科にて実費のマッサージや施術を行うと、その日に行った診察やレントゲン撮影など普段保険が効く医療費も全て自己負担となってしまいます。

私は日本の医療制度は世界一だと思っています。これだけ平等な医療費の国はほかにありません。世界的にも最先端の高価な薬品でもほぼすべての人に買える価格で処方されます。誰もが大概の手術も受けることができます。あのゴルバチョフ元大統領が「世界で社会主義が唯一成功しているのは日本だ」と言ったそうです。それは日本の医療制度のことを言っていたそうですが、それほど素晴らしい医療制度にも当然悪い面もあるのです。
インフルエンザの薬として有名なタミフルは、世界の70%を日本一国で消費しているという異常事態が起こっています。世界では「インフルエンザに罹ったら、暖かくして栄養とって寝る」が常識であり、「タミフルは極端に体力が落ちた老人や小児にのみ処方される薬」です。「タミフルを普通の人にどんどん処方しているのは日本の医者だけ」と言われているそうです。
このようなことが多くの薬で起きているようです。最近では世間でも言われ始めていることですが、あまり必要ではない薬をやたらと処方されています。整形外科において慢性の腰痛の人に処方される薬はシップと痛み止めです。シップも消炎鎮痛剤なので結局これも痛み止めであり、結局腰痛という疾患を治療する作用がある薬剤(そんな薬剤は存在しませんが)は処方されません。
基本的に「痛み」とは「動かさないでくれ」という身体からのサインです。治っていないのに薬で痛みをごまかして使い続けると患部の状態は悪化し、薬が切れたときに更に酷い痛みに襲われます。痛み止めとは本来そうなることを覚悟している人が一時的に使う薬であり、けっして栄養剤のように毎日服用すべき薬ではありません。
日本の医療制度全体の素晴らしさからすれば、甚だ小さなことかもしれませんが、このような薬のバラマキが患者さんの薬品への盲信を生み、国民健康保険財源を破たんの危機に陥らせている要因だと思います。


いよいよUCCにてカイロプラクティックを学ぶ:

柔道整復師の国家資格を無事取得し、ついに念願のUCCでの勉強が始まりました。基礎医学は学んでいたので授業に出てくる用語等は問題ありませんでしたが、とにかく教えられる情報量の多さと求められるスキルの高さに面喰いました。骨折・脱臼の整復・固定等とはまるで別次元の手技であり考え方であり…。
「私には無理かもしれない」とまで思った時期も正直ありました。それでも何とか食い下がり卒業に至りましたが、未だに過去の授業内容を読み返したりして、咀嚼し続けている日々であります。


開業、そして現在:

仕事の方は整形外科から接骨院での勤務に変わっていましたが、上記のような問題もあり、学んだカイロプラクティックのテクニックを自由なかたちで発揮するというわけにはいきませんでした。そして埼玉県さいたま市日進町にて、カイロプラクティック専門の治療院を開業いたしました。
開業して様々な患者さんに施術を行ってきて今感じていることは、カイロプラクティックは首肩腰の痛みに対してだけではないということです。カイロプラクティックにとってはむしろそれらは副産物的な効果と言ってもよいかもしれません。UCCでもそのように習った気がしますが、今は実感としてあります。
その患者さんが、来院された時よりもその疾患に抗う力・治そうとする力を強く引き出す。この力は生きていれば誰でも持っている力です。このような効果を狙った療法はカイロプラクティックだけではないかもしれませんが、カイロプラクティックではこの力の発動を妨げている要因「サブラクセーション」を除去します。ただそれだけです。
治ろうとする力は人により大小があるようですし、長く患っていたり、難治な疾患だと完全に治るということは少ないです。ですが強い薬を使ったわけでもなく、身体にメスを入れたわけでもないのに身体が楽になってくることは非常に驚かれ、そして感謝されます。そんな時必ず私は言います。
「この効果はあなた自身の身体が起こしたことであり、あなたはご自分の身体に感謝すべきなんです。カイロプラクティックはあなたの疾患を直接攻撃したわけでも元気を注入したわけでもありません(UCCの先生の受け売り)。」
大体の人はあまり本気で聞いてくれないのですが、これは事実です。

もちろん全ての患者さんに感謝されたわけではありません。うまくいかなかった人もいます。だからこそ、私はこれから、より多くの人にこのセリフを言えるよう精進していきます。そしてほんの少しでも、カイロプラクティックに対する世間のより良い認知に貢献していきたいと思っております。


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